フランス文学作者一覧ステファヌ・マラルメ

ステファヌ・マラルメ

生没
1842–1898
フランス
時代
19世紀

何をやったか

詩を、世界を指し示す道具であることからやめさせようとした。 事物の名を言わずに、その事物の効果だけを言葉で立ち上げる、という方向である。

結果として詩は極度に難解になった。統辞が入り組み、一語が複数の意味に開かれ、一読して意味が取れない。 これは失敗ではなく方法である。

生涯を英語教師として過ごしながら、火曜日に自宅に若い詩人を集めた。この「火曜会」から次の世代が出ている。ポール・ヴァレリーアンドレ・ジッドらが参加した。

晩年の『骰子一擲』では、文字の大きさや配置を変えた活字を紙面に散らすという視覚的な実験を行った。詩を紙面の空間として構成する試みで、後の実験詩に影響した。

文学史における位置

象徴主義の到達点である。シャルル・ボードレールが起点、アルチュール・ランボーが過激な展開、マラルメが理論的な極北、という配置になる。

二十世紀の詩とその理論は、ほとんどここから出発している。 言葉が現実を写す道具ではなく、言葉そのものが自立した秩序を作るという考えは、後の文学理論(構造主義、テクスト論)の前提になった。

ポール・ヴァレリーが直接の後継者にあたる。またシュルレアリスムも、意味の統制を外すという点でマラルメの延長に位置づけられる。

日本では萩原朔太郎をはじめ近代詩人が影響を受け、西脇順三郎らの実験にもつながっている。

代表作

何から読むか

難解であることを前提に読む必要がある。 意味を確定させようとすると行き詰まる。

註と解説の充実した訳を選ぶことが特に重要である。背景の説明なしに読める種類の詩ではない。

マラルメ自身の詩より、彼が何をしようとしたかを解説した文章から入るほうが理解が早い場合もある。

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