宮沢賢治
- 生没
- 1896–1933
- 国
- 日本
- 時代
- 近代
何をやったか
生前はほとんど無名だった。 生前に刊行されたのは詩集『春と修羅』と童話集『注文の多い料理店』の二冊のみで、いずれも自費出版に近い形だった。大量の草稿が死後に発見され、そこから評価が始まっている。
本業は農業だった。盛岡高等農林学校で学び、農学校の教師を務め、後に肥料設計や稲作指導に従事している。作品に出てくる鉱物・地質・天文の語彙は、この専門知識に由来する。
熱心な法華経の信者でもあり、その世界観が作品の背景にある。ただし作品は宗教の説明にはなっておらず、科学の語彙と宗教的な感覚が独特の形で混じっている。
銀河鉄道の夜は死後の一九三四年に発表された。何度も書き直された草稿が残っており、決定稿が存在しない。 版によって内容が異なる。
文学史における位置
同時代のどの流派にも属さない。 中央の文壇と関わりを持たず、岩手で書き続けた。自然主義にも私小説にもモダニズムにも接続しにくい、独立した位置にある。
童話作家として扱われることが多いが、子ども向けに書かれたとは限らない。 『注文の多い料理店』の序文で、これらの話が自分にとってどう与えられたかを説明しており、単純な教訓譚ではないことが分かる。
死後の評価が急速に高まり、現在では教科書に最も多く採録される作家の一人になっている。詩の分野でも『春と修羅』の実験性が高く評価されている。
代表作
- 『注文の多い料理店』(一九二四年)— 生前刊行された童話集
- 『春と修羅』(一九二四年)— 詩集。「心象スケッチ」と自称した
- 銀河鉄道の夜(一九三四年発表)— 死後発表。決定稿がない
- 『雨ニモマケズ』— 死後に手帳から発見された
何から読むか
短い童話から入るのが現実的である。『注文の多い料理店』『やまなし』『セロ弾きのゴーシュ』などは短く、独特の語彙と感覚がすぐ分かる。
銀河鉄道の夜は代表作だが、未完成のまま残された作品であることを知っておくと、筋の飛躍や説明の欠落に戸惑わずに読める。
著作権保護期間が満了しているため、青空文庫で全文を読める。
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