李白
- 生没
- 701–762
- 国
- 中国
- 時代
- 唐宋
何をやったか
唐代の詩の頂点の一角を占める。 千首近い詩が伝わっている。
詩風の特徴は、奔放な想像力と誇張にある。実際の風景を写すより、想像の中で拡大された情景を歌う。酒、月、旅、友との別れが繰り返される主題である。
形式では、規則の厳しい律詩より、比較的自由な古体詩や絶句を得意とした。 即興的に作ったとされる逸話が多く残っている。
宮廷に召されて玄宗に仕えた時期があるが短く、生涯の大半を各地の放浪に費やした。安史の乱に際して永王の幕下に加わり、そのために流罪となっている。
文学史における位置
[[du-fu]]と並び称される。 二人はしばしば対比され、李白は「詩仙」、杜甫は「詩聖」と呼ばれる。
対比の内容は、李白が天才的・直観的・道教的であるのに対し、杜甫が努力的・写実的・儒教的である、というものである。ただしこの対比は後世の整理であり、単純化を含む。
日本への影響が極めて大きい。平安期から日本の詩人・歌人に読まれ続け、漢詩文の教養の中核をなした。 近世の松尾芭蕉も李白・杜甫の詩を踏まえている。
「静夜思」(床前の月光を見て故郷を思う詩)は、日中両国で最もよく知られた漢詩の一つである。
代表作
- 「静夜思」— 月と望郷。最も広く知られる
- 「早発白帝城」— 流罪を許されて下る舟の速さを歌う
- 「将進酒」— 酒を勧める長い歌
- 「月下独酌」— 月と影と三人で飲む
何から読むか
アンソロジーから入るのが現実的である。 一首が短く、書き下し文と訳と註が揃った版なら負担が少ない。
訓読(書き下し文)で読むか、現代語訳で読むかで印象が変わる。 日本では長く訓読で受容されてきたため、そのリズムに親しむ価値もある。